サブストーリーズ第1章 第2王子ルドラウス編

第2王子ルドラウス(以下ルドラウス)は本編王子(以下王子)のありがちな母違いの弟だった
二人は喧嘩もしたが仲は良くお互いを信頼していて王位に関する争いもなく平和に過ごしていた
そんなある日、王子とは違い王位継承に関わる職務が少ない
暇をしているルドラウスが城下を巡っていたところ奇妙な、そして興味深い噂を耳にする
「誰も踏み入ったことのない茨の森の奥に美しい王女が眠っている」という噂を

ルドラウスは単純な興味もあったが美しい王女となると王子に会わせれば
王国の未来は安泰ではないかと考え
小隊を編成して茨の森へ入っていった
もちろん王子に言えば止められるのは分かっていたので内密にして

誰も踏み入ったこともないということは進むのは当然困難を極めた
一人また一人と小隊人数は減っていった
ルドラウスの人望もあったがそれだけでついてこれるほど簡単ではなく想像を絶するほど過酷だったが
茨の森へ入る前に皆王国の為に覚悟は決めていたようで
ルドラウス一人残して逃げようというものは誰もいなかった

そしてついにルドラウス一人になってしまいもう身動きが取れないくらい消衰したところで
ようやく道が開けたところにでた
しかしそこには聞いていた城はなかった
方角は聞いていたが視界も悪く進む方向もはっきりわからず手探りで進んでいたのだ
正しい道を来たのか道を迷っていたのか分からないが
ルドラウスは何かに惹かれてここに向かっていたのを感じていた

そこには老齢の魔法使いがいたのだ、ただそこ立ち尽くしていたのだ
噂の中には出ていなかったがこの魔法使いが呪いを掛けたことが何故か分かった
そして惹かれていた正体がこの魔法使いであることも・・
声をかけたが返事は返ってこなかった
どうやら城があると思われる方角をずっと見ているようだった
ルドラウスは少し考えたが何故か城へ進むことよりこの魔法使いに興味が沸き
老齢ではあったが魔法使いの心の奥底にある純粋さに気付きそれに惹かれていたのだ

「もしかしたら魔法を掛けられたのかもしれない」
そう思うしかないくらい身体は軽くなりそこにいるだけで魔法使いに惹かれていく
魔法使いの為に雨風をしのげる簡単な小屋を建てた
城のあると思われる方角へは窓を付け視界を妨げないようにした
必要なさそうではあったができる限りの食事も与えた

そうしているある日、魔法使いがふとこちらを見たのだ
視界を妨げるように前に立っても目が合わさることがなかった魔法使いがこっちの顔を、目を見たのだ
そして「ありがとう」とだけ言ってすぅっと消えてしまった
「やはり魔法を掛けられていたのかもしれない」
でもそれでもいいと思った、魔法使いもルドラウスがそう思うのが分かっていたのかもしれない
ルドラウスは魔法使いがいたところ見て立ち尽くしていた
魔法使いが城を見ていたようにその場に立ち尽くいた

「もう身体は動かない、まるで石のようだ」





魔法使いがいなくなった今、茨の呪いは100年を待たずして解けた
それは99年目のある日のこと

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by re-bastion | 2018-08-22 22:43 | 作文 | Comments(0)
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